研修運営のサポートデスクを外部委託する際の注意点

研修運営

近年、多くの企業では業務効率化やコスト削減を目的とした業務のアウトソーシングが一般的になってまいりました。専門業者に委託することで、コスト削減だけではなく、標準化されたノウハウや新しい運用方法の提案を受けられるというメリットもあります。
しかし、全てのアウトソーシングが必ずしもうまくいくというわけではありません。
ここでは、失敗した事例の紹介もしつつ、アウトソーシングをする場合はどのような点に注意して運用すればよいかご紹介したいと思います。

 

1.アウトソーシングの目的を整理する

「なぜ、何のために外部業者へ委託をすることにしたのか」
基本的なことですがここの目的がはっきりしていないと全ての意思決定がブレてきてしまいます。
今の業務をそのまま外部へ移行したいのか、それとも専門会社ならではのノウハウを注ぎ込んだ新しい運用提案を求めているのかによっても変わってまりいます。

 

2.研修サポートデスクの役割を定義する

自社の中でこのサポートデスクがどのような役割を果たしているのか、また、会社からどのような成果を求められているのかをまとめます。
委託先にも果たす役割を明確に伝えることで、単なる業務委託という枠に留まらない、本来サポートデスクがあるべき姿を実現させるための提案を受けられるかもしれません。

3.委託会社に求めるものを明文化する

要件定義の中でも核となる部分です。上記の内容をふまえて、どういったサービスレベルを要求するかまとめます。

 

【失敗事例】

実際の失敗事例をご紹介したいと思います。

「現状の業務が最善方法とは考えていないので、効率化を図って工数削減をしつつサービスレベルを向上してほしい。」と期待を込めて委託先を選定した。しかし、いざ委託先が業務を開始してみると、アウトソーシング以前の業務レベルに到達するまでに1年も掛かっており、日々の業務でも細かいミスが頻発してしまっている。その先の“業務効率化”は望むべくもない状況である。

 

<原因>

委託業者の組織体制として、請負というよりも派遣に近い企業体質であった点がひとつの原因であった。指示された業務内容を行うことは慣れているが、委託業務全体を踏まえての“改善”や“効率化”、“提案”を考えられるスタッフがいなかった。そのため、これまでと同様の業務を行うだけになってしまい、一歩先の「改善」や「効率化」という本来の目的であるサービスレベルの向上につなげることが難しい。

 

<どうすればよかったのか>

委託先企業の得意分野や不得意分野をしっかりと確認することが大切です。決まった仕事内容を継続的に行っていく人手が必要ということであれば、確実なルーティン運用を得意としている会社を選定するとよいでしょう。
現状に満足していない、効率化を図りたい、別の方法を提案してほしい、という希望がある場合は、ルーティン業務ばかりを請けている会社では期待通りのサービスレベルは難しい可能性があります。
過去の受託案件でどのような提案をしてどのような効果が出ているのかという、具体的な提案や改善実績について確認することが大切です。委託先企業の実績や成果については納得いくまで説明を求めましょう。 

 

最後に

 研修運営の委託先候補としては、研修プログラムを提供している研修会社、研修所や貸会議室を運営している会社、イベント運営を行っている運営会社、様々な事務局業務を行っている事務局会社などが候補になるかと思います。

一度アウトソーシングを決めると、委託先企業とは長いお付き合いとなってまいります。それぞれの会社で得意としている業務が異なりますので、自社の課題点に最もマッチする会社が選定できるよう、信頼できるパートナーを見つけることが大切になります。